99年秋のシンポジウムは千葉県、かずさアカデミアホールにて開催されました。
朝6時半に家を出て7時半に名古屋着。朝飯がわりにプラットフォームできしめんを食べようと思ったら、500円硬貨をチケット販売機が受け付けず、仕方がないので駅弁を購入して7時45分発ののぞみに飛び乗ります。9時半東京着。そこから10分歩いてバス乗り場に集合。予約した人は1000円でスタッフの用意した幕の内弁当が買えるのですが、僕は駅で購入した名古屋コーチン弁当が手つかずで残っていたのでそれで済ませました。
コーチン弁当1000円。鶏肉のシウマイとチキンハムに串カツ。でもコーチン弁当というなら串カツだって鶏肉だと思うよね? なんだかショポイのよ。これなら800円の唐揚げ弁当の方がコストパフォーマンスがいいな……って、なんの話だっけ。
そうそう。それでバスに順番に乗り込み満席に成り次第出発。お台場を横目にレインボーブリッジを渡り、海ホタルで休憩してアクアラインを走破して一路千葉へ。ゴルフ場と山林のただ中に建設されたアカデミアパーク、その国際会議場が会場なのです。
本当ならここで写真をバーンと載せたいところですが、今ひとつ面白みに欠ける建物です。確かに回廊とかラウンジとかホワイエとか個々のパーツはデザイン的に面白いのですが、全体像は黄土色の四角四面。いかにも維持管理が簡単な感じです。
しかしさすが国際会議場。設備は最高。すべて革張りの豪華な椅子にゆったりと腰掛けてのシンポジウムです。まあ、隣の駐車場でフリーマーケットをやっていて、山芋とか古着とかゴルバチョフの腕時計とか売っていたのは愛敬かな?
先陣をきる東京会のテーマは「無償独占のルーツを探る」。規制緩和も場合によっては逆に既存の業界の拡大だけを招きかねないと、「無償独占」と「有償独占」によるディベートで検討です。まずはアカデミックに攻めます。
続く岐阜青税は、中学での租税教育の設定で解説する「WTO・GATSの存在とその影響」。1つのテーマについて異なる立場から検討するという点では東京会と同じですが、こちらは変化球勝負。入会1〜2年の若手がうさぎちゃんの恰好をしたりして奮戦します。
再び直球勝負は埼玉青税。担当者2人が「総合的法律会計事務所」について、最新の分析などを交えながら正面から語りました。
20分の休憩を挟んで始まった後半は、近畿青税が行政・国民・税理士それぞれの立場から報酬規定・賠償保険など、さまざまな角度から「自由競争」について論じる対談風の構成です。
そして終盤。神奈川青年税理士クラブは「自己責任と税理士賠償責任の関係について」ということで、規制撤廃後の税務がテーマの寸劇です。テレビ番組で繰り広げられる税務コンサルタントと納税者の対決から未亡人に群がる税理士や信用金庫の姿がコミカルに演じられました。
真面目なものからコミカルな寸劇まで、さまざまな形式で発表が続き、トリを務める名古屋青税はいかに!…と思っていましたら、やっぱりというか何というか、名古屋はやっぱり名古屋でありました。「他士業および他業が参入してきたら」というテーマが、どうしたら『愛の貧乏脱出大作戦〜税理士編』になるのか? そして青年税理士のびすけの危機を救うため未来に向かったドラざえもんはいったい何だったのか? さまざまな謎を残した名青税のラインダンスによって99年のシンポジウムは幕を閉じたのです。
その後は会議場に隣接するホテルに会場を移して懇親会です。さすがはオークラ。同じホテルのパーティ料理でも微妙にランクが違います。あんかけ焼きそばすら脂っこくなく、ローストビーフもなかなかの美味。 しかし、私は最後に1つだけ言いたい。用意されたサーモンサラダは、ものの5分も経たずにただのグリーンサラダになってしまいました。皿全体のシルエットは変わらないのに、表面に盛られたスモークサーモンだけが見事に消え失せてしまったのです。